停電で引き込みより上流で停電した場合の対処法
今回は完全に停電ではなく3相の内
R-S 204V
S-T 204V
T-R 0V
となっていたので、引き込み盤より上流で電線が強風で切れたのではないかと予想
九電さんに連絡するも、忙しいのですぐの対応はできないとのことだったため
電気主任技術者の手におえる範囲で対応することに
引き込み柱を登って確認はさすがにできなかったので、非常用発電機を下の方法で動かし対応
(追記)
翌朝、九電さんの下請け電気工事店が高所作業車で来てくれた。
作業前に引込柱のブレーカーをOFFにしておくこと!
電灯、動力のどちらがきれているのか?、どっちが電灯で、どっちが動力か工事士に伝える
電柱付近のケッチヒューズを確認するも問題なし、更に一次側の枝が多い茂ってるところを確認するとそこが切れていた模様
引込柱のブレーカー一次側が3相間が204Vでバランス良
ブレーカー投入し、発電機が停止して電圧が切り替わる。分電盤内の電圧バランスが問題なかったので終了
非常用発電機のバッテリー不良の対処法
台風で停電した場合、本来は非常用発電機で凌ぐことになる
今回は、とあるポンプ場でのお話だったので停電が続くと地域全体が断水する羽目になるのでかなり大事
非常用発電機のバッテリーについて不良で回っていなかった。
緊急対応ということで車のバッテリー12Vを短絡接地2本で非常用発電機のバッテリーに繋ぎ手動(試験)モードに切り替えて始動
電圧確認ができたので片づけて撤収
燃料がなくなり停止するとエアが入り次回始動する際にエア抜きが必要となるが、ポンプ場は燃料が大量に準備してあるので夜通し回すことにした
車用バッテリー(ホンダがおすすめ)電圧が安定するため
短絡接地2本(8スケ以上のケーブルならOK)
絶縁シートがあると良し
車用バッテリーをテスターで測定+をテスターの赤で-をテスターの黒で12.47V
直流では赤が+となる。交流と逆
発電機のバッテリーの近くに12Vの車用バッテリーを持っていく
短絡接地を2本準備して車バッテリーの+を発電機バッテリーの+へ並列繋ぎにする
-側も同様に
繋いだ状態で、非常用発電機を「手動(試験)モード」にして始動ボタンを押す
電圧が200V確立し無事に動いたら、
分電盤を確認し、ポンプが動いていること電圧バランスが良いこと
ホール照明が点灯しないと連絡 ’24,8
電話でホール照明がつかないと連絡があり出動
現場へ行き、お客へ挨拶から場所を確認してブレーカーを確認
ブレーカーに異常なし
リモコンスイッチがOFFだったのでONにするも変化なし(ホールHF)
ブレーカー下にあるリモコンブレーカーの電圧をテスターで測定すると電圧なし
リモコンブレーカーに行ってるMCCBを探すと、「ホール水銀灯」20AがOFFになっていた。中間トリップなら過負荷と気づくが、OFFにしてあると気付くのが遅れた。
ブレーカー投入後、リモコンスイッチを入れると照明が点灯で終了
フロアコンセントが水浸し ’24,8
台風の後、海側窓側のフロアコンセントが水浸しになってた。
フロアコンセントのカバーを開け、浸水を確認
水をお客へ抜いてもらう。絶縁測定するも絶縁がほぼ0なので客へ了解を得てブレーカーをOFFにしてもらった
ポーチ灯が点灯しないと連絡あり
台風の後、海側のポーチ灯に海水が入りブレーカーが漏電トリップ
低圧メガー測定すると、黒相は20mΩ、白相がほぼ0mΩ
これは黒相が片切スイッチでOFFになってるので絶縁は問題なし
白相がポーチ灯に直接つながっていて濡れてるため絶縁不良と判断
エアコンの不調を確認
家庭用エアコンが不調の時の判断手順
リモコンでONにしてエラー番号を控える
フィルターの掃除をする
ブレーカー200Vを一度OFFにして30秒以上待ち再びONにする
エアコンをリモコンでONにして冷房動作して室外機を確認。冷房の場合、室外機で冷たい空気を生み出しているので動作していないとおかしい
非常用発電機の界磁異常、緊急停止
九電側が停電、通電を繰り返すことによる短時間の「入」「切」の繰り返しにより非常用発電機が電圧を確立出来ず、界磁異常で起動しない場合がある
今回は1分ごとに通電と停電を3回繰り返し、発電機に異常が起きた。
バッテリーが7年も過ぎると界磁異常も起きやすい。
以上で緊急停止した場合は、警報ベルが鳴る続けるが警報復帰を押すとエラー表示も消えるので事前に写真を撮っておくとよい
暫くするとバッテリーの能力も回復するので試験モードで始動を押すと普通に回った。
バッテリー電圧の測定と、バッテリーの製造年、累計の運転時間をチェック
全停電時に非常用発電機を止める方法
PAS動作により停電すると非常用発電機を「自動」にしていれば勝手に回る
発電機が大きくなければ消火ポンプにいってるくらいなので消しても良い
停電が回復すると勝手に停止するが、手元で停止する方法は
・「非常停止」を押す。これで警報ベルがなり続け発電機がとまる
・「自動」→「試験」に切替後、「停止」を押す。*自動のままでは停止を押しても停止後すぐに停電を感知して動作するので無意味
ホームセンターで外灯がつかないと連絡
夕方、ホームセンターより外灯がつかないと連絡があり話を聞く
前日に従業員がブレーカーを落としたため再投入した後もつかないと話を聞く
外灯が水銀灯のためブレーカー投入後10分くらいしてから再確認と話をする
結論として点灯しないため事故応動
現場に到着後、外灯が看板灯以外ついていないことを確認
事務所へ行き話をする。
低圧分電盤のマグネットがON(へこんでいることを確認)、検電器だと精度が怪しいので
テスターにて電圧確認200Vちょい
マグネットが2個ありもう一個がテスターで反応なし
一事側より上から電気が来てないのでブレーカーを順盤に見ていくと、盤の左下のロウデンブレーカーが動作して中間トリップだった。
真正面から見ないと見ずらい場所でした。
従業員へ状況を説明しブレーカーを復旧させ外灯も無事に点灯!
今回の学習は、
・電圧確認はテスターで行う。検電器は精度が怪しい
・分電盤は真正面から見る。斜めから見ると見つけるのに苦労する
汚水処理ポンプが通常よりアンペア数が落ちてる
とある設備にて、汚水処理ポンプが普段は8A流れるのが最近2Aしか流れないのはなぜ?
可能性としてフロート部分が壊れてから周りしている可能性大
暫くスイッチで停止させておき、利用者がトイレを使って汚水が溜まったときに自動へ切替電流が8Aまで上がればフロートの故障と判断できる
体育館の水銀灯ブレーカーが落ちる
とある学校にて体育館の電灯盤の子ブレーカー水銀灯20Aを投入すると、主幹が落ちるとのこと。電気工事士に対応してもらったが、今後のためにお勉強
水銀灯は200Vの事が多い。かつランプが昇降可能なタイプの場合は絶縁抵抗測定しても不良が出ないことが多い
低圧メガーで不良があれば、安定器が悪い
低圧メガーで異常が無ければ、さらに負荷側のグローが異常の事が多い。
施設にて展示物エリアの電気がつかない
お昼にお客から電話、施設内の電気が一部使えないとのこと。
現場に出動して詳しい話を聞くと、「地下の展示物エリアでダクトの照明回路がつかない」
近くの分電盤を確認するも、ブレーカーはトリップなし、内蓋を開け中を確認するも隠しブレーカーはなし、リモコンスイッチあり(全てON)、
テスターで電灯の子ブレーカーを全て当たるも電圧は100ちょいあった。
リモコンスイッチも1Pなのでテスターを片方接地にあててもう片方をリモコンスイッチ2次にあてるも電圧あり、
事務所にもう少し話を聞きに行く、事務所にてリモコンスイッチの操作パネルがあり、全てON(赤色)になってる。異常が見当たらない。
現場で高い脚立を借りダクト配線を調べる。ランプを外して口金をテスターで導通チェックするも異常なし。ダクト配線を目で追っかけていき線が調べた電灯盤に向かってるのを確認。2人で対応してたので一人がダクト配線に検電器を当て、もう一人が近くのスイッチでON/OFFしてみる。と音が鳴る。そのタイミングで近くの照明がON/OFF連動する
検電器で反応するので黒線の電圧が来てる。連動してるダクト照明が点灯するので電灯盤子ブレーカーまでは異常なし。ダクトの一部までは電気が来てる。ダクトからダクト間の間で黒線は繋がってるが白線が切れてる可能性がある。電気工事士に配線を調べて直してもらうように依頼して終了
運動場にてナイター照明がつかない
夕方、管理人から連絡があり出動
管理人室の総合監視盤が反応しない状態となっていた。タッチパネル部を触っても反応なし
盤を開けて中のブレーカー2Pを「切」→30秒くらい放置して電荷が抜けた後に→「入」
これで液晶が表示されタッチパネルも反応するようになった。
余談だが、年次点検後の電話機が使えなくなるエラーもブレーカーを切り30秒くらいしてから投入することで電話機が使えるようになることもよくあるらしい
もし、この方法で回復しない場合は、ナイター照明の柱下にそれぞれ電灯盤が付いてるのでそこの切替スイッチを操作して「自動」から「手動」にするとよい。
使用するすべての柱へ向かう必要があるので使用前、使用後に操作はちょっと面倒w
低圧分電盤のブレーカーが何度も落ちる
とあるホムセンのはなし
電話がありブレーカーが動作するので見てほしいとのこと
従業員室にて低圧電灯盤がブレーカー動作する。MCCB2P20A通常のブレーカー
低圧メガーにて絶縁測定するも250mΩ以上なし
クランプで電流測定すると最初は11Aくらいだったが少しずつ上昇し、23Aくらいまで上がった。
過負荷にてトリップと判断し、客へ説明し回路を分けてもらうように指示、撤収
翌日、再度電話あり
回路を分けるように依頼したが昔から増やしてるものは無いので再度見てほしいと依頼
天井のコンセントに延長コードが這わせてあったが線が見づらかったので施工時の電気図面を出してもらい確認
1回路にコンセントが2か所あり、そこの負荷を全て抜いて他の回路に差し替える。
その状態で電灯盤の絶縁抵抗測定するも異常なし
ブレーカーをonにしてクランプで電流測定すると負荷なしなのにすこしずつ上昇する、謎?
残る原因はブレーカーか幹線となるが、ブレーカーは予備ブレーカーには線が届かず、活線で交換はできない。
幹線を電気工事店に調査してもらうように依頼し、ブレーカーの二次側を黒線、白線ともに客の了承を得て離線する。黒テープで端末処理
離線しないと、店の人が勝手に入れて電流が上昇し火事になる可能性もある。
事故起こすと大変なので離線までしっかりするのが大事
線を抜くときは黒線⇒白線の順番
逆に入れるのは白線⇒黒線の順番と覚えておこう
キュービクルのブレーカーが落ちてる(事故応動)
とある物件で無線が使えなくなったと連絡があり、キュービクルの電灯回路が一つ切れていたそうな
さっそく事故応動
現場到着
キュービクルの電灯回路で一つOFFになってる場所があった
①そこを低圧メガー測定するも、ほぼ0MΩ
その回路のL-1盤の主幹と一括で図るも、すべて0MΩ
②主幹のブレーカーを切り再度メガー測定一次はR、N、T 二次はR,N,Tが
0、3,0MΩ 2,2,2MΩ
③その状態で再度キュービクルへ戻りメガー測定 対象二次がR, N、T
0,3,0MΩ
キュービクル二次から電線を追いかけると架空線となっていて屋根の隅で分岐していることがわかった。分岐からL-1盤と倉庫に分かれている。
④屋根に登り、分岐をペンチで切り離す。倉庫を外すことでキュービクルからL-1盤の安全を確認できる。
⑤キュービクル対象二次でメガー測定するとall20MΩ以上なので「良」
前日にキュービクルのブレーカーを投入した人が投入後火花を吹いてトリップした異臭がしたなどとの声があったためさらに調査
分岐から倉庫に向かっている間の電線で外装が劣化し原因と思われる箇所を電気工事士が発見したので絶縁テープ補修ご保護管を取り付けてもらう
倉庫の分電盤をメガー測定するも20以上で「良」
これでオールクリアーとなりました。
ブレーカー投入して無線が動くことを確認して、念のため火花、異臭と言われたら不安が残るのでブレーカー交換希望を出し終了
外灯、ナイター照明がつかない(事故応動)
22年7月とある施設にて19時ごろ外灯が付かないとの連絡あり
現場に到着して問診後
キュービクルを調べるもブレーカー動作は無く、電圧も正常値
セレクタ(切替)スイッチも「自動」になっていて異常なし
ちなみに
外灯(庭園灯)がキュービクル内に切替スイッチがあり
ナイター照明はグラウンド場の各ナイター照明がついてる柱の分電盤内に切替スイッチがある仕様
こちらの各分電盤内も「自動」になっていて異常なし
ナイター照明が必要なため切替スイッチを「自動」から「手動」にて動作することができた
外灯も同様に点灯は可能でした
外灯もナイター照明も管理人室の遠隔操作盤にて「点灯」「消灯」の操作ができるようになっているため操作盤のトラブルと思われるがヒューズが切れてることもなく
説明書をみるも原因分からず
休日の夜だったためメーカーに連絡も取れないので切替スイッチで「手動」⇔「停止」を
直るまでやるしかなさそうです
一応、遠隔操作盤ないにリセットというスイッチがあるのですが遠隔操作盤に組んであるプログラムが消えると復旧できなさそうと判断しました
漏電調査(事故対応)
よくある話
お客さんから漏電ブレーカーが動作したとの連絡
電灯盤の主幹ELBが動作した模様
子ブレーカーはすべてMCCBだったのでしょうがない
お客さんが子ブレーカーを一つずつリセットから復旧操作するも問題なくブレーカーが入った
現場到着までには電気は使えるようになっていた
ここからが主任技術者のお仕事
お客さんに問診
「漏電ブレーカーが動作した時間帯に何か電気を使いましたか?」←特に覚えなし
子ブレーカーを見ると全部で20個以上のブレーカーがあり判断に困る
エアコンの屋外機を見て100vの小さいやつの周りを草取り
屋外コンセントを注意してみるも異常なし
お客さんに電気を落とす許可を取り電灯盤の主幹をOFF
低圧メガー測定、ちなみにアースを噛むのは盤のとって内側の金属が噛みやすい!
主幹を250vで測定すると0.05mΩで絶縁不良
(通常、電灯回路は100vで測定するが絶縁測定の数値がゆっくりあがるのはサビがあるパターンなので、250vかけてやる方がよい)
主幹に当てた状態で子ブレーカーを一つずつOFF、1Pの場合は白線もOFFにするのを忘れずに
絶縁が回復したら、その回路を除いてブレーカーをONにする
悪い回路(今回は⑪のコンセント回路)の黒線か白線かどちらが悪いか確認して絶縁不良のシールをつけておく
回路を特定したら、それ以外のブレーカーをONにしてお客さんに説明
「この回路が悪いです、ここ以外は通常通り電気を使用できます」←ここを電気工事店に見てもらってください
ここからがやる主任技術者
もし外灯回路だったら外灯のカバーを外し一つずつ水が溜まってるような場所を探すが
今回のコンセント回路の場合、よくあるのはフロアコンセントがイスで蹴って緩んでるとか
ほこりが詰まってトラッキング現象。なのでコンセントを順番に外して接続部分を見てみる。
コンセントにさしてある器具を外して絶縁測定は最初に行う
今回はそれでも該当せず、
電灯盤から線がどう来ているのかイメージする。盤の下から線が通って近くのコンセントまで来てる。廊下の下で接続ボックスが来てるパターンはない(廊下の下は壊れやすい)
接続部分が何ミリの線かを見る。2ミリ線で来てれば途中にジョイントボックスはない
1.6ミリになってると間にジョイントボックスが来てると考える
一番近くのコンセントを開き、そこからさらに渡りで次のコンセントにつながっている
黒線、白線を外しそれぞれ絶縁測定、アーズは接続ボックスの金属部分に噛めば効いてる
黒線、白線ともに絶縁測定し電灯盤から来てる線もしくは、渡りで次(それ以降)につながってる方に原因がある。
さらに次の近くのコンセントをバラし同様に黒線、白線を外し一次側(前のコンセントから来てる)と二次側(次に渡ってる)を測定しどちらに不良があるか
今回は一次側の黒線が絶縁不良0.05mΩ。黒線が悪いのも予想通り
渡りで悪くなってる部分だけ外し他は前の状態に戻す
外した部分だけ導通があるかテスターで調べる。当然、長さが届かないのでET-5の線などをもってきて噛んだ反対を近くに持ってくる。心配なら、電灯盤の⑪回路とコンセントの一次側がつながってる事も調べておく
黒線が悪いとわかり交換するにも、鉄管から引き抜く必要がある単純に力技だが抜けなかったので新たに線を繋ぐことにVVFの2ミリ線を壁の中ではなく、壁の全面に這わせてステップルで固定。扉で開閉する部分はさすがに引っかかるとまずので柱に穴を空け。マキタ
そこにVVFケーブルを通す。絶縁不良になってる線は邪魔にならないよう丸めてBOXの中にいれておく。コンセントカバーが埋め込みが出来なかったため浮き上がる対策に、プラスチックの横部分をノコギリで少し切り取り浮きをわずかにする
お客さんに説明して作業終了。これは電気工事士の仕事となるがよくある絶縁不良なので理解すべし