初心者~中級者
電気主任技術者として一人前になるために。
自分用にマニュアルとしてまとめます。参考になればご覧ください
電気主任技術者の知識

耐圧試験(PAS、高圧ケーブル、SC、Tr)

新設物件を受け持ったとき、
休止物件を新たに再開するとき
高圧受電設備を取り替え得たとき

この場合は、耐圧試験を行い。交流では10350vを10分間かけて問題ないかの確認試験を行う。直流の場合は20700vを10分間となっているが、交流しか試したことがないので知識だけ

単体で耐圧試験をかける場合

LBS、コンデンサやトランスやVCBなどを交換する場合はキュービクルに取り付ける前に耐圧試験をかけるとやりやすい

進相コンデンサ(SC)の交換は電気工事店が近くにある場合は事前に耐圧試験をかけてから工事日に持っていくことも可能

用意するもの

IP2台、耐圧トランス、低圧メガー、放電棒、高圧検電器、接地用の杭、
進入禁止ロープ、赤色灯

ヘルメット、高圧グローブ、リーククランプメーター、三又クリップを複数

主な流れ

  1. 人が近づかないように進入禁止テープでエリアを作り、対象機器と耐圧試験用の機材を並べる。(対象機器以外試験機、人間含めエリア外に配置
  2. 耐圧機器と対象の高圧機器、接地用の杭などいろいろ接続
    (接地用の杭はキュービクルのアースから持ってくるのがベスト!
    対象機器に繋ぐアースは外れないように二重に結ぶ)
  3. 対象機器を単体(印加線全て外した状態)で低圧メガーを使い1,000Vで測定し2000mΩ以上を確認する
    (耐圧試験前後は1000Vで測定と決まっている)
  4. 印加線を繋ぎ、周囲に耐圧試験を行うことを伝えスタート
  5. 電圧を上げ3,000vでストップし検電
    (印加してる部位、高圧ケーブルなら、R、S、T相の頭とケーブルヘッドまで)
  6. 昇圧して10,350vまで上げると、タイムをIPのタイムをリセット、開始時間、気温、湿度、一次電流、漏れ電流を読み上げる
  7. 1分、5分、9分でそれぞれ数値の変動がないことを確認
  8. 10分間経ったら、降圧し、検電、放電
  9. 耐圧後の低圧メガーを行い2000mΩを確認
  10. 放電して荷物を片付ける
  11. 責任者である工事士に伝え作業を開始してもらう

・耐圧トランスから出てる線は図の通りに繋ぐ
・接地極から引いた線を三又クリップで繋ぎ、放電棒、低圧メガー、対象機器

耐圧トランスのメーターが167mAほどまでが定格電流となっているので、100倍の変圧器として使用するため流せる電流は16Aが限界
25Aレンジにして、15A超えたらすぐ止める

・高圧ケーブルで38スケアの長さが70m超える場合でもなければ、耐圧トランスのみでリアクトルまでは不要
・高圧ケーブルの耐圧試験時は電流の設定レンジは25Aにしておく、15A超えたら止める

VCBを単体で耐圧試験をかけている図

電気工事士がキュービクルへVCBを取付前に耐圧試験をかける

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VCBが「入」の状態だったら?

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1次と2次を繋ぐカット線は不要

耐圧前後の1,000vメガーも3か所で済む

事前に進相コンデンサを借りておき自宅で耐圧試験をかけている図

人が来ないような場所を選び進入禁止エリアを作り、そこに対象機器SCと測定機器を並べる

家庭用コンセントから電源を取る注意点

現場で耐圧をかけるときは、発電機1台を持っていき使用するが
自宅で耐圧時は、屋外コンセントを使用すると楽
発電機は極性が無いので、考えないが自宅の場合は+と-の向きを間違うと漏電遮断機が飛ぶ
IPRのアースサイドを耐圧トランスに噛ませる前に、コンセントに繋ぎ電源をONにした状態でアースサイドに高圧検電器を当て鳴動を確認する
音が鳴ればコンセントを逆向きに繋ぎ、再度検電する
音が鳴らなければ、耐圧トランスにアースサイドを繋ぎ試験開始

*低圧検電器では、誘導で鳴動するので使用できない

事前に借りてきた進相コンデンサに耐圧をかけてる図(自宅)

工事日にトラックでトランスを運んできたので荷台のまま耐圧試験を行う図

トランスの交換時などもトラックの荷台に乗ってる状態で耐圧を先にかけてしまう。
トランスの1次側と2次側をそれぞれ3つ口クリップで短絡、片方に耐圧トランスからのインカ線を付ける
地面にアースを打ちトランスの金属部に噛ませる

耐圧試験の前後にインカ線を外し、1000Vメガーで2000mΩ以上あることを確認


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印加線を繋ぐのが変圧器の2次側(低圧)だとどうなる?

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壊れるのでくれぐれも間違えないように

高圧ケーブル交換を行い耐圧試験を行う

大きめの設備で送りの高圧ケーブル交換をした時の耐圧試験

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耐圧リアクトルまで使って15A超えることがあるのか?

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結線のミスでリアクトルが繋がっていない可能性もある

PAS単体を事前にリレー試験を行う図

大まかな流れ
耐圧試験はメーカーの試験成績書を工事士さんから頂き、それを成績書に添付する

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リレーの単体試験時にGRボックスのアースはどうなってるの?

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PAS本体は機器アースに地面から出てるアース線を繋いでる。
PASからコネクタ繋いでるからそこで通じてるのか?

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導通試験で「切」状態で2000mΩ
繋がってない=抵抗が大きい=測定値が∞の解釈でおk?
わざわざ、電圧をかけるリスクはなぜ?

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導通試験という意味だけならテスターの導通で調べても良いが、テスターの線がPASの一次側と二次側に線の長さが届かない

おまけ
今回は発電機がなかなか動作しなかったイグニッションコイルが摩耗してるとの予想

休止状態から再開のためキュービクル全体に耐圧試験を行う図

現場が九州だったため、本来はVCTが電柱のPAS付近に付いてます

写真右はPASのケーブルつなぎ目がRST相が繋がっていたので登って単体にしています。
まとめて測定、低圧メガー1000vでもよいのですが単体で測定するのが確実

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関東で働いていましたがスローライフに憧れて 九州で個人事業主をしながらのんびり働いています