今回は、耐圧リアクトルのお勉強
耐圧試験を行う際、通常はIP-Rと耐圧トランスを使用するが一定条件下では耐圧リアクトルが必要になる
メーカーが出してるグラフで”試験ケーブル長に対する充電電流”というグラフを参照しCVケーブル(架橋ポリエチレン)の場合を使用
東日本は50Hz、西日本は60Hz。私は九州なので60Hzで見るべきだが説明書がこれなので東日本でお勉強
主任技術者が普段目にするのは38°がほとんど、たまに60°
自分が使用している耐圧トランス(R-1220H)耐圧リアクトル(DR-1220MH)は横列に点線が3本あり一番下の点線に該当する
大体80mちょいで充電電流が180mAほどと読み解ける
実際は機械の負担にならないように70mを超えるときはリアクトルを使用する
耐圧トランスは120Vを12000Vに変圧 → 漏れ2次電流に流れるのは1/100となり1.8maくらいとなる
耐圧トランスの2次電流は目盛りでもわかる通り赤い部分165超えたら危険、壊れる
目盛りの切り替えに200mAなどと書いてあるが160mAまでと覚える
結線時は左から引っかけて締める。逆にすると緩みやすいので危険
クリップを噛む時は、垂直ではなく横から噛む
商用コンセントから電源を取る場合は極性確認をする。漏電対策
*発電機は商用コンセントと違い接地がないのでIP-Rを電源として使用する場合極性を気にしなくてよい。漏電の考えがないため
*家庭やお客のコンセントを使用する場合は、電源を繋いでIP-Rの電源をONにしてアースサイドを検電機に当てる。音がなったら、コンセントを反転して再トライ
音がならないなら極性は大丈夫なので、漏電の心配しなくて使える
IP-Rの電源を商用コンセントからとる場合は極性を間違うと漏電発生でトリップ
極性ランプで確認するやり方もあるが見えずらいので以下のやり方がベスト
コンセントに繋ぎ、IPの電源を入れアースサイドを検電する。音がなるとダメ。コンセントを逆にしてトライ。音がならなければ使用してよい
発電機を使用する場合は設置がないため漏電する恐れがない。騒音と持ち運びが気にならないなら間違いない。発電機容量は、IP-Rに流れる電流×100Vで足りる
話は戻り
高圧ケーブルに耐圧をかける際は38°で70mを超えるときは耐圧リアクトルが必要、
耐圧リアクトルを使用する場合はC(静電容量)分と逆のG分が加わるので、その分電流が戻る
170mAが耐圧トランスの漏れで流れるつまり、×100の17AがIP-Rの目盛りに流れる。
耐圧リアクトルを追加するとG分として2kVA分20mAの電流が吸収される
自分が使用しているのは2kVAリアクトルつまり
耐圧リアクトルの目盛りに合同が入りそこで進みか遅れか判断(200mA超える場合は遅れと理解)
1次電流はIP-Rの数値(A)
漏れ電流は耐圧トランスの接地から出てる数値(mA)
耐圧リアクトルの目盛りは合同の数値が出るので、合同ー漏れ=リアクトルの数値
(実際の試験データ)
1次電流が5.8A
1次電圧10,350V
2次電流220mA
耐圧トランス60mA
この場合は1次電流は5.8Aで、漏れ電流60mA、差額でリアクトルが160mA
5.8Aの1/100が60mAくらいなので問題なし
(例)38°で140mなら充電電流が300mA。
耐圧トランスの性能を超えてる。
耐圧リアクトルを追加すると、IP-Rには12~3A、漏れ電流は100mA
概算だが大体2kva=20A(200mA)を引くと覚えよう
2kVA=2000VAつまり2,000 ÷ 100v で20Aこれの1/100倍で200mA
実践編
仮に高圧ケーブルが長いとき、38°で200mなどは充電電流が400mAとなりリ耐圧アクトルを1台つけても充電電流が200mA残る。
こういう時は2回に分けて耐圧をかける
- ケーブルのみ2本を耐圧試験
- ケーブル1本+機器を耐圧試験
こうすることで耐圧リアクトルが1台しかなくても仕事ができる。耐圧時間が10分×2回でながくなるが、これくらいは許容範囲!
誘導電流がかかるので耐圧をかけない残り1本の側にも接地を付けて電位差がないようにすること
結線について
基本は耐圧トランスと同じ、耐圧リアクトル本体に図が書いてあるのでそのまま
あまりもたつかなければ十分。
配線のポイントは
①耐圧トランスを右、リアクトルを左に配置、制御部をそれぞれ下(IP-R側)
②最後の確認は大元のアースから追いかける!
大元のアース ⇒ リアクトルの⊥(リアクトルのoに繋がってる) ⇒ リアクトルのo ⇒ メーターのo