高圧ケーブルやLBSやコンデンサなどを交換する際は耐圧試験を行う。
【ケーブルだけ交換の場合】
IP-R、耐圧トランス、耐圧リアクトル(高圧ケーブルが長い場合)
高圧メガー、低圧メガー、発電機、立入禁止テープ、赤色灯、
検相器、検電器、放電棒、ジスコン棒、短絡接地2セット、双眼鏡
etc
大まかな手順
- 現場到着。集合時間の30分前目標
- キュービクルにてブレーカー「入」「切」を確認、道具を持っていく
- キュービクルの動力ブレーカー一次側にて検相器で向きを確認
- 現場にて電気工事士とミーティング。停電後、作業開始前にVCT二次側のテープを外した位置に短絡接地を付けてもらうよう助言。バゲット車で工事士がつけてくれる
- キュービクル周囲に短絡接地、放電棒、検電器を持っていく
- PASの紐周りに投入禁止の帯を巻いておく
- 設置者の了解を得て、PASをテストボタンにて動作のちターゲット確認
- 検電→放電→LBS開放→短絡接地とりつけ(短絡接地は作業の邪魔にならないよう!)
- 短絡接地を付けた件を現場責任者へ伝える。「アース落としました」
- 電気工事士の作業開始。バゲット車でPASの二次から外すチームとキュービクル内の立ち上げを外すチーム
- 事務室にある火災報知器のバッテリーを抜いておく
- 高圧ケーブルを交換、端末処理まで終えたら、VCTやキュービクルの立ち上げを繋ぐ前に耐圧試験を行う
- 交流耐圧試験を10350vで10分間
- 工事士にPASにケーブルを繋いでもらう。キュービクル内も同様
- 短絡接地を外しLBSを投入後、一括で1000Vにてメガー
- 九州電力へ電話して復電の許可を得る
- 復電後、電圧バランス確認する。検相器にて向きが交換前と同じか確認
- 火災報知器のバッレリーを繋ぐ異常がなければ終了
今回の勉強ポイントは
・持っていく道具は一度、シートなどに広げ全て確認して車に乗せる
・短絡接地は1個は主任技術者がキュービクルの主遮断で取付けるが、もう一つは工事士にVCT2次側に取付けてもらう必要があるのでミーティングで安全の為に伝えてみる。工事士が断れば発言したことさえわかれば十分
・相回転の向きは工事士と一緒に確認する
・火災報知器のバッテリーは外した後、戻すのを忘れないように。戻した後異常表示が無いことを確認しる。異常があれば工事士に伝える。交換工事は工事店が主導なので現場責任者は工事士
・現場責任者に報告書は何部必要か、表書きはどうするかなど確認
・
・ケーブルのみの交換の際はPASの下に短絡接地を付けてもらう。PASも交換の際は九電さんに縁開放してもらうので問題ないが。ケーブルのみでは大事!
・復電時に九州電力へ電話するので、PASとキュービクルが遠い場合は作業者同士での電話をするために電話機が余分に必要となる。工事士が暴走する可能性があるので、キュービクルに1名、PAS投入に1名が必要。
復電に手間取ったら、慌てず合流して打ち合わせ。投入時は再度許可を得る
・耐圧トランスの電流は17.8Aが限界。基本は15Aまでとする。
20A以上流すと耐圧トランスが壊れる。
OCRはPUNにして電流レンジは25Aにする
・耐圧開始時は、3分で目盛りを声に出す
おまけ程度の工事士の流れ
短絡接地取付後、バゲット車で2名が上がるPASの2次側やVCTの2次側など外していき高圧ケーブルが抜けるように準備
場合によっては腕金(うでがね)や碍子(がいし)を外して付け直してくれることもある
一人がキュービクル立ち上げ部の接続部を外す、カメラマンが所々写真をとる
PASを交換する際は、アース線の確認とPASの向きを逆につけてないか確認
電源側、負荷側と書いてある。メーカーによって書いてある場所が違う
【PAS交換だけの場合】約2時間
DGR試験機、発電機1台、高圧メガー、低圧メガー、
短絡接地1セット
双眼鏡(PASの取付の向きを確実にみるため)
大まかな手順
- 集合時間30分前に集合
- イメージとして30分前に工事士も来る、九電さんは時間ピッタリに来る
- 九電が来る前に工事士と打ち合わせしておく、PASのメーカー耐圧試験成績書を貰う
- PASの銘板を写真に撮る、1000vメガーで1次、2次を3相それぞれ機器アースと絶縁抵抗測定し2000mΩ確認と導通試験を行う「入」「切」状態で各相(R相S相T相)
線間でも絶縁抵抗測定を行う1次側のR-S間、S-T間、T-R間、2次側のR-S、S-T、T-R - 九電工の班長と手順の打ち合わせをして問診票を記入
- 停電の許可を得たら、いつもの流れでLBS開放まで行う。非常用発電機を試験モードにしておく
- 九電の班長へ放電まで終わった。「縁開放」が終わったら短絡接地を付けると伝える
- 九電の作業開始、火災報知器のバッテリーを外し「縁開放+九工ショートアース」が済んだのを見届けたらキュービクルに短絡接地を取付けて工事士に作業開始を伝える
- 工事士の作業開始。バゲット車でPAS本体を外すチームとSOGボックスを外すチーム
- 九電工がPASを外したら、GRボックスと古いPASが繋がっていたケーブルを引っこ抜く
- 新しいGRボックスを取り付け
- 新品PASを固定する
- 電気工事士がVCT1次側のケーブル端末を剥く
- PASの1次側と高圧ケーブルを九電工が圧着、2次側とVCTの繋ぎを九電工が圧着
- 九電工が縁開放接続しても良いか聞いてくるのでPAS「切」を確認してキュービクルの作業を終えるまで待ってもらう
- 主任技術者がキュービクルにてショートアース外し高圧メガー測定
- 九電工に縁接続をお願いする
- 九工作業完了後、九電の送配電部門へ復電前連絡
- PAS投入してすぐにテストボタンで連動確認
- 引き紐でもう一度電源を入れ、電圧バランス確認
- 施設の担当へ伝え復電して良いか確認
- 低圧ブレーカー投入、誘導灯の復帰ボタン、警備とELVに電話、非常用発電機を自動に戻す
PAS交換時も本来は検相器にて交換前後の相を見るが、PASが腕金付きの耐塩型であれば相が変わる心配もないので検相器無くても良い
メーカーによって電源側、負荷側が見ずらいので事前にPASの向きを確認しとく
PASの接地線14ミリを把握しておく
あ
集合時間の30分前に現場。
電気工事士さんと挨拶。PASの銘板を写真に撮り、PASを絶縁抵抗測定試験1000Vメガーで測定、「入」と「切」状態で導通確認を行う
メーカーの試験成績書を貰う
時間があれば、事前にDGRの単体試験を行う、
P1P2に補助電源を入れる
九電工さんが集合時間にくるので挨拶して、『電力使用申込書』を記入。提出
お客へ停電の準備を確認してPASをテストボタンで停電
キュービクルにて、検電→放電→LBS開放
九電工の班長へ検電、放電まで終わったことを伝え、縁開放がすんだら短絡接地を付けるという
九電工の作業、高所作業車にてPASの一次側より上を縁開放
縁開放が済んだら、電気工事士も作業開始するので主任技術者は短絡接地付け
PASを九工が付け、DGR取付とVCTからDGRの繋ぎは電気工事士が作業
2時間ほどで作業終了。この間に年次点検しても良し。
工事士がPASやVCTの所で作業が終わったことを確認してから、LBSの高圧メガー測定
1次、2次測定して九電に電話
現場の住所を伝え、引込柱の引き込み番号を伝える
VT内蔵orGRのブレーカー投入してる
短絡設置を取り外してる
ケーブルを5000Vメガー測定して○○mΩあったこと。(5000V測定で20mΩ以上)
メガー撤去済み
これで電話しながらPAS紐で投入。九電も問題ないことを電話で確認して通話終了
キュービクルにて、電圧バランス確認
テストボタン押して、連動が問題ないことを確認
客へ復電の許可を得て、電灯、動力の順にブレーカー投入
挨拶して作業終了
《PASの竣工試験》
P1、P2と警報接点に繋がってる線を離線する
DGR試験機からの全要素コネクタの結線をすべて繋ぐ、P1P2にも繋ぐので注意
DGR試験機を「接点」,補助電源を「ON」
Va、Vcを外しトリップコイル抵抗測定、低圧メガーにて絶縁測定
Vaのみ戻す
テストボタンにて動作確認
・始動電圧確認
電流を0.3A振り、電圧を少し上げ、位相を30℃、電圧を上げ約190Vで動作
・始動電流(0.2、0.3、0.4A)
電圧を285V振り、位相を30℃、電流を上げ0.2Aの±10%で動作
タップ値を0.3Aに変えて同様
タップ値を0.4Aに変えて同様。最後にタップを戻す
・位相測定
整定で電圧285V、電流1A(本来2A)でLREDやLAGのMAXから測定
・時限(タイム)特性試験
400%試験、電流を0.8A、電圧を285V、位相30℃に合わせ動作
130%試験、電流を0.26A、電圧を285V、位相30℃に合わせ動作
DGRと言うことは位相を見る
ZPDが入ってて、これは電流と電圧から出るのでどちらかが0だと位相は出ない
昔のPASは本体の中に接地が入ってなかったので接地を取り忘れることがあった。
この場合、PAS本体からDGRのZ2に直接線を繋ぐ必要あり
落雷などでPASが壊れているとき、PAS交換をする際は
VCBを切る ← DSには遮断容量がないので先に切る
DSを切る
PASは「入」のまま九電工に縁開放をしてもらう
縁開放を確認したら、検電、放電、DS一次側に短絡接地を付け工事士に作業開始してもらう
PAS交換+PASの1次2次側接続後、
DS(LBS)のショートアースを外し
電気主任技術者が清掃後(PAS投入前)の一括メガー測定
5000Vで20mΩ以上だが50mΩ以上が望ましい
九電工の班長に伝え縁開放を接続してもらう
九州電力に電話して投入前確認
PAS投入
DGRの連動試験
PASの交換後に九電工が縁開放を接続して良いか確認してくるが、PAS「切」を確認していても主任技術者が一括メガー測定を終えてキュービクル内を片付けるまで縁開放接続は待ってもらう
どういう状況でPASが投入されるか分からないのでリスクは侵さない
PASの「切」ヒモを電柱の杭に固定しておく
GRボックスの警報接点B1、B2、BCなど負荷側から線が繋がっているときは管理室の中央監視盤に来てるPASの地絡警報などケーブルが繋がっている。
これがあると停電前にGRの単体試験を行う際B1、BCの負荷側を停電時間前に行う場合、離線した時点で中央監視盤へ停電連絡が行き面倒になる
【PAS及び高圧ケーブル交換】
IP-R、耐圧トランス、耐圧リアクトル(高圧ケーブルが長い場合)
高圧メガー、低圧メガー、発電機、立入禁止テープ、赤色灯、
検相器、検電器、放電棒、ジスコン棒、短絡接地2セット、
etc
大まかな手順
- 電気工事士や九電工より先に現場へ行く(基本)
- 皆さんがそろったら打ち合わせ
- PASを電柱に取り付ける前に銘板を写真に撮る。単体で絶縁抵抗測定。
- 九電工さんから渡される問診票?にわかる範囲で記入
- お客さまに停電する前の作業(エアコン、警備会社、PCなど)の確認
- 停電させ、九電工さんに縁開放をしてもらう
- 縁開放確認後、ショートアース取り付け。工事士さんの仕事開始
- 九電工さんがPAS(有償)、工事士さんが高圧ケーブル交換の形が多い
- 交換が終わったら高圧ケーブルが接続される前に耐圧試験(10分間)
- 地絡継電器(GR)の単体試験
- 接続終了したら、ショートアース取り外し高圧絶縁測定
- 九電さんへ電話で投入確認
- 許可が出たらPAS投入し、ブレーカー投入
- 地絡継電器(GR)の結合試験を行う
- 復電後の原状復帰を確認してもうら
終了。解散の流れ
高圧ケーブルの長さや場所にもよるがおおよそ半日で終わる仕事量です。
ここからはもっと詳しく
現場には先に到着し、電力メーターの検針やブレーカーの入切数の確認などを済ませておく