初心者~中級者
電気主任技術者として一人前になるために。
自分用にマニュアルとしてまとめます。参考になればご覧ください
電気主任技術者の知識

記録計について(電気使用量)

正式名称はクランプオンパワーロガー

HIOKIが出してる簡単に言うと変圧器の負荷を調べるもの

直近では、飲食店の動力トランスに取り付け一年間で一番お客さんが入るお盆の時にどれくらいの負荷があるのかを調べるために取り付けた。

8月13日に取り付け、17日に回収して記録計のSDカードに記録してあるデータをエクセルにしてグラフ化する事で負荷の推移が分かる

このグラフをお客に見せて説明することで伝わりやすい

キュービクル動力に設置するのでお客の了解を得る

設置編

キュービクルの床面に置くことになるので出来るだけ汚れないようにコンテナのような穴が開いたカゴや発泡スチロールなどを置いた上に本体を置くのがオススメ

コンセントから電源を供給する必要があるので、コードが届く距離で動力Trの近く

本体にSDカードが装着してる事を確認してケーブルをさす
電圧コードが3本、挿すだけ
クランプセンサ2本、この2本は挿すだけでなく半回転して抜けなくなるようひと手間必要
本体にコードを差し込んだ後、CTを動力Tr二次側ケーブルに噛ませる事!
CTも電源もケーブルに差し込んでから設置する

測定対象への電圧コードの結線R相、S相、T相

張力がかからないように動力ブレーカー二次側に取付ける。GR試験をするときの全要素コネクタのコードをGRボックスの上から這わせるイメージ

*ただし、
キュービクルの扉が閉まりにくい
張力がかかる、
ブレーカーにカバーがかかって外すの面倒
ビスが噛みにくい

などの場合は動力トランス二次側に直で噛ませるのも可

これはやらかしたら一大事なので慎重に行うこと

古い設備でV結線のいまだに使ってるところだとこの考えがちょっと変わる

クランプセンサに関しては動力トランス2次側から出てるR相とT相をクランプで挟むだけだが、向きに注意

電源側から負荷側に向かって矢印が向くように挟む

機械の指示通りに進め、記録の間隔を5分10分30分など選び

西日本なので周波数が60hz、200v確認でアンペアレンジは500Aでおk

記録開始して撤収

集計編

回収は特に注意事項はなし、回収が終わってから電源を落とすくらい

本体から取り出したSDカード(2GB)をパソコンに読み込む

  1. データ内のCSVと言う拡張子で日付があってるのをパソコンにコピー
  2. エクセルでそのCSVデータを開き名前を付けて保存。拡張子はxlsxを選ぶ
  3. 元データをタブごとコピーして増やす分析タブに変更
  4. 記録を残したい部分以外のデータを列ごと削除。自分の場合はVAだけ残して他は削除してた。九電の資料と比較の際はkwで行う
  5. 範囲を選択して”書式設定” → ”表示形式を” → ”標準”に変更する
  6. A列のDATEはセルの書式設定を日付(何月何日何時まで表記)に変更する
  7. これで文字化けが見えるようになる
  8. 下タブを白紙タブで増やし”グラフ分析”と名付ける
  9. A1に事業所名を入力しA2~E2など横に日付と曜日を入力、A3~A146(10分間隔の場合)に0:00~23:50までを入力
  10. A列は書式設定で時刻の13:30を選ぶ0:00,0:15を書いて後はドラッグで23:45まで
    横列に日にちと曜日を記入し1週間分ほど
  11. B3からは分析タブで残してたVA(kw)をそれぞれの位置にコピペ
  12. 単位はkVAで表示したいので、セルの書式設定→ユーザー定義→種類→「#,##0,」を入力。これは選択肢にないので自分で追加入力が必要
  13. w表示になってるので、kwに変更するには近くの空欄に=そのタブを選び/1000
    後は隅をクリックしドラッグで伸ばす
  14. グラフ分析タブで必要な範囲を選択し、”挿入” → ”おすすめグラフ” を選択する
  15. 下タブを白紙タブで増やし分析タブで作成したグラフをコピーして貼り付け拡大する
  16. 縦軸に挿入→ ”図” → ”図形” → ”テキストボックス”でkVAを入力して上に付ける
  17. 完成

kVAを使用する際は一番負荷が多い相を使用するとよい

2023年8月に使用した分析データを例として貼り付け

一年を通しての電気使用量の調べ方

前回は、一年で一番電気を使用する時間帯から変圧器の負荷が足りてるかという内容のため、飲食店のお盆期間のみ計測で済んだが、
今回は、「電気使用料金が夜は使用していないのに思っていたより高いので夜の時間22時~8時も使用量が高く請求される」とお客より電話が来た

主な流れ
・現場へ出向き、詳しい内容と九電からの請求書を直近1年分コピーしてもらう
・記録計を変圧器に取り付け1週間以上測定
・九電のホームページから電気使用量の開示請求のための用紙があるので印刷して郵送にて対応する。(これは自腹で700円かかる)2週間はかかるため記録計で簡単な試算をする
・記録計と請求書を元に一年分の主なデータを入力

今回は前回の負荷率のみを確認するわけではないのでグラフにて印刷しても効果は無い

一年を通して、使用量、デマンド、エアコンを除いた分がいくらなど(電灯にエアコンが無い場合)などわかる範囲を詳細に分析

見やすい資料の作り方

九電のホームページより月のうち日祝日扱いが何日あるかを確認
前回はわかりやすくkVAにしたが九電の請求書と単位を合わせるためkw表記にする。(変圧器で発生する損失も明記)

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関東で働いていましたがスローライフに憧れて 九州で個人事業主をしながらのんびり働いています